MRの転職ノウハウ

【MRの転職】ぶっちゃけ他業種ってアリ?経験者が語る現実

「MRが今後どんどん減っていくようだ」
「今MRをやっているけどこれから仕事がなくなったらどうしよう」

あなたはそんな不安を感じ、MRから他業種への転職を考えているのかもしれません。

今回は実際にMRから他業種へ転職した僕の経験を元に、MRから他業種に転職する際の厳しい現実についてお話します。

MRから他業種への転職は、正直容易ではありません

しかしこれを読めば、いま他業種へ転職することの重要性や、他業種の選び方が分かってくるでしょう。

他業種への転職を考えるMRはぜひ参考にしてください。

MRが他業種に転職するのは可能?

結論から言わせてもらうと、MRが他業種に転職するのは可能です。

しかしその道は容易ではありません

今回は実際に32歳でMRから他業種に転職した僕の経験をもとに、多くの人が直面するであろう現実を語ります。

MR→他業種転職が簡単でない2つの理由

MR→他業種転職が簡単でない理由は、以下の2つが挙げられます。

理由その1:そもそもの年齢

年齢については皆さんご存知かと思いますが、30代を超えると転職自体が厳しくなります

20代の場合、雇用する側も将来的な成長を見込んで採用できるでしょう。

しかし30代はそれが限定的になり、これまでの実績が重視されます。

例えばマネジメント経験や仕事の成果(表彰)などが強く求められ、未経験の場合は厳しくなるでしょう。

その中でも僕は32歳で他業種に転職できました。転職が成功した理由については、後ほど解説していきます。

理由その2:MRの特殊な仕事内容

MR→他業種転職が難しい理由として、MRの業務内容も挙げられます。

MRという職種は営業に分類されますが、見積書作成や価格交渉、回収をしません。これは通常の営業との大きな違いです。

また他業種の面接相手に製薬業界を理解させるのは難しいです。自分の商品を持たず、情報のみを扱う特殊な職種だからです。

またMRの中には、「感覚で売ってきた」という人が多いです。

これを読むあなたも、「あのときなぜあれだけ売れたのか?」を論理的に説明するのは難しいのではないでしょうか?

大半のMRでも同様のことが言えます。過去に高い売り上げを誇ったとしても、それがなぜ売れたのかの根拠を明確に話せる人が少ないのです。

これは、私の担当となったエージェントが教えてくれた事実です。このエージェントからは、論理的思考力=ロジカルシンキングを学ぶ手法も教わりました。

プライマリー→オンコロジーMRという道もある

ここまで説明したように、MR→他業種転職は険しい道です。

この記事を読むあなたも、「いきなり他業種に転職するのは無理そう」と考えてしまったのではないでしょうか。

そこで一旦違う道=「プライマリーMR→オンコロジーMRへの転職」を考えてみましょう。

実は僕も30歳のときに、プライマリーMRからオンコロジーMRになりました

オンコロジーMRへの道は大きく分けて2つあります。

1つ目は今の会社でオンコロジーMRを目指す道と、2つ目は他社のオンコロジーMR求人に応募する道です。

前者の場合は当然ですが、現在所属する会社でがん領域に関わる薬剤が発売されていることが条件です。

後者の場合は求人条件の段階で「オンコロジー領域経験者」とするケースもあり、プライマリーMRにとっては狭き門と言えるでしょう。

僕がオンコロジーMRになったのは前者の方法で、社内公募があった際にすぐに申し込みました

当時自分のキャリアを考えた上で、仕事の幅を持てたり、新しい経験ができたりするいいチャンスだと考えたのです。手を挙げない理由は見当たりませんでした。

しかし僕の考えとは裏腹に、実際の応募者は想像よりもはるかに少なかったです。80名に対して応募者は3倍くらいだったと記憶しています。

240名と聞くと一見多いように思われますが、全社員数を考えると少ないものでした。

そのころは社内でもオンコロジー領域に行くことに対してよく思わない上司が存在しました。応募者が少なかったのはこの影響もあったのだと思います。

あなたにも社内でオンコロジー領域に応募するチャンスがあれば、挑戦してみるのも一つの手でしょう。

MRからMRは移籍であり、真の転職は他業種

プライマリーMR→オンコロジーMRについて解説しましたが、僕は「真の転職はMR→他業種」と考えています。

その理由は、MRで他社に行くのは、サッカーで言う「移籍」と同じだからです。職場環境が変わったとしても、仕事の内容は基本的には変わりません。

これからの時代、一つの仕事を続けることのほうがリスクが大きいと僕は考えています。人生100年時代を考えると、サラリーマンでひとつの経験しかないというのはリスキーです。

終身雇用が崩れつつある現代において、リストラや倒産があった際に、次にやれることがないという状態陥りかねないです。

そうならないためにはどうしたらいいのかというと、仕事に幅を持たせることが重要となるでしょう。

その一つの方法として転職があるのであれば、「移籍」であるMR→他社MRは条件を満たさないのです。

実際にMRから他業種に転職した僕が選んだ業界

僕は32歳でMRから他業種に転職しました

選んだのは「IT業界」です。

なぜ今の会社を選んだのかというと、これから仕事をする上で、ITに関われるのは必ず役に立つと考えたからです。

現在の会社の事業内容はITの最先端分野です。自社開発のクラウド型ソリューションであり、AIを活用した機能も開発しています。

つまり非常に高度な仕組みで動いているソリューションと言えます。この仕組み全体を理解できれば、今後のIT業界で大抵通用できる人材になれると考えたのです。

また今の会社はベンチャーですが、B to Bでグローバルの大手外資系や国内大手企業を相手にしています。ベンチャー企業でグローバル企業を相手に仕事が出来るところはそう多くなく、このことも決め手になりました。

つまり僕は、会社がターゲットとしている市場(IT市場)の伸び代が大きいことと、大企業を相手にしていること。この2つを踏まえて、今の会社への転職を決めました。

この記事を読むあなたも、これら2つの点をはじめ、総合的に判断して転職先を決めましょう。

MRから他業種への転職を考える人がやるべきこと

僕がMR→他業種転職できたきっかけは、2つあると考えています。

読書で思考を巡らせる

この記事を読む人の中には、

「MRの未来が暗そう」
「MRの仕事にやりがいを感じられなくなった」

など、マイナス要素の思考がきっかけで転職を考えるようになった人もいるでしょう。

このような考えは、転職を考えるスタートとしてはアリです。しかしそれだけで転職活動を始めてしまうと苦労します

なぜなら転職活動の面接では、転職を考える理由や自分のキャリアなどをロジカルに説明する力が求められるからです。

これから転職を考える人におすすめの本

僕は以下のような本を読んで自分のキャリアを見直したり、物事を論理的に考える方法を身につけました。

特に1冊目の「転職の思考法」は、単純に「好きなことだけすればいい」というような非現実的な話ではなく、実態に近いところが書かれています。

実は転職後に読んだ本ですが、これからの時代を「生き抜く力」についても言及されています。まさに「このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら」読むべき本でしょう。

以下のサイトでは著者の北野唯我氏の連載が見られます。合わせて参考にしてください。

自分に合った転職サイトに登録する

この記事を読む人の中には、すでに転職サイトに登録している人も多いでしょう。

しかし転職サイトの中でもおすすめのものと、そうでないものがあります。

次の項目では実際に僕がいいと実感した転職サイトを紹介します。

他業種を目指す人におすすめの転職サイト

MR→他業種転職を考える人には、ビズリーチリクルートエージェントがおすすめです。

この2つは比較的レベルの高い案件が出そろっています。

特にビズリーチはMRが登録すると「プラチナ」になります。企業と直接やり取りができるので使いやすかったです。

転職サイトとしては近年Wantedlyも人気ですが、これは人によって合う合わないがあると感じます。

求人がざっくりとした感じでフランクな面談からできるので、どちらかと言えば若い人向けの印象です。

僕と同様、30歳を超えて他業種への転職を考えるのであれば、求人内容が明確に出ているサイトをおすすめしたいですね。

その他の転職サイトでは、以下のサイトが参考になります。特にベンチャー転職を考える人は読んだ方がいいでしょう。

MRから他業種への転職は険しい道。でもやる価値はある!

MRから他業種への転職は険しい道です。

しかし「人生100年時代」「終身雇用の崩壊」が叫ばれる中、MRの経験だけを頼りにするのはリスクが高いでしょう。

これからの時代を生きていく上で強くなるためには、今のタイミングで転職をするのも一つの方法です。

MRで働き続けることに疑問を持ち始めたあなたも、この機会に他業種への転職を検討してみてはいかがでしょうか?